「銀歯の材料高騰」

先日銀歯の材料の一つのパラジウムが高騰しているというニュースがありました。理由は自動車の排ガス規制のために排ガス浄化装置に必要なパラジウムの需要が拡大した為だそうです。インプラント治療ではこの銀歯をおすすめするクリニックはないと思いますが、根っこの治療や虫歯治療の際のご参考までに。

銀歯の材料は「金パラ」と呼ばれ、金、銀、パラジウムの合金です。保険適用でありお口の中で被せ物や詰め物に使用されているのをご存知の方も多いと思います。さて、この「金パラ」の価格ですが、ここ数年は逆ザヤになっています。というのは、保険適用の場合は所轄官庁により公定価格(クリニックが保険請求できる金額)が決められます。実勢価格(歯科医院の購入価格)が公定価格より高いので歯科医院は銀歯の材料の「金パラ」を使用すると赤字になります。毎年この差額は変動していますが、今年の4月には実勢価格がついに約20%高くなってしまいました。こうなりますと、歯科医院では金パラを材料とする「銀歯」ではなく、「メタルフリー」と言われる、金属ではないセラミックやジルコニアなど自費治療の材料を薦められます。もちろん、長期にお口のなかにこの銀歯があれば徐々に溶出し種々のアレルギー症状が出る可能性が有るという臨床的な理由も有ります。こうした状況もあり、世界で「金パラ」を歯科治療に使用している国はほとんどないと思います。ですから、クリニックで銀歯でない歯を勧められた時は「金パラ」の高騰という事情も背景にあることも理解したうえでお聞きください。とは言え、金属の歯でも自費治療の金を使用する「金歯」は自然歯とのマッチングが良いと推奨している歯科医院もあります。「金歯」アレルギーと言うものはないと考えて良いかと思います。

アレルギーの問題以外でも、見た目も白い歯の方が自然で良いのではと思います。それから歯の場所によっては保険でできる白い歯もあります。しかしながら、自費治療の材料の方が色目や耐久性などは優れています。ジルコニアを始め自費治療の材料は種々ありますが、治療する歯の位置と周りの歯の状態からどのような材料が適しているか歯科医師に良く聞き、更に価格、耐久性、見た目の3つをポイントを説明して貰ったうえで選択されるのが良いかと思います。

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