「インプラントの広告宣伝」

昨今のコロナ禍で自宅で過ごすことが多くなりました。そのためか、新聞、テレビ、チラシなどの媒体を使った美容外科を始め歯のインプラントや歯のホワイトニングの広告宣伝を目にする機会が増えました。以前は私の時間の過ごし方の中でテレビ宣伝などに触れる機会が少なかったのかもしれませんし、最近このような宣伝自体が多くなったせいかもしれません。いずれにしても、インプラントの宣伝によって「インプラント治療」という言葉の露出頻度が増え、見る側の興味の有無はさておき、歯科にほとんど関連していない方でも「インプラント」という治療法の認知度や関心度が高まるのは大変ありがたいことです。治療、特に自費治療はこうして市民権を獲得していくのかもしれません。

このような中で、保健適用ではない医療の宣伝を治療を受けようとしている側がどのように捉えたら良いかを提案できればと思います。

とても現実的な話ですが、こうした宣伝への資金投入は当然ながらリターンを期待してのことであります。一言で言えば患者数の増加が目的であり、患者数の増加なくしての継続はありえません。これらの宣伝は、クリニックが直接行っているものと企業が行っているものの2種類があります。企業による宣伝は、宣伝母体の企業そのものは治療を提供しないので治療からの収入がない訳ですから、患者様をクリニックに紹介することによってビジネスが成り立っています。尚、この紹介によるインプラント治療についての責任はクリニックに属します。どちらの場合も宣伝費用は支払われるインプラント治療費から捻出されるという事実を、治療を受ける側はきちんと理解しておかないといけません。宣伝はまず一般の方にインプラントを知って頂く事が最初の目的です。ですから、宣伝を実施しているクリニックや企業へのアクセスは容易なので、基本的なインプラント情報を入手する一つの手段としてご利用されれば治療方法に関しての概略の情報を得ることはできます。しかしながら、医療のことですから、インプラント施設のホームページなどのネット情報以上のものは、公正取引規約や薬機法上提供できないとは思います。宣伝している施設や企業からの情報が良いと思えば、宣伝している施設、もしくは紹介された施設で治療相談をすることになります。これも、治療を最終決断する一つの方法ではありますので利用されることも良いかと思います。その上で、私がずっとお勧めしてように、他の施設でセカンドオピニオンをとり、治療方法と価格の両方を比較検討する事をお考えになることです。

宣伝をインプラントの基礎的な知識を得る方法ととらえ、多くの方がご自身の治療に役立つように利用していただければありがたいです。

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