「インプラント治療:ザイゴマ」

インプラント治療方法は、一本から数本の治療、無歯顎と呼ばれる全く歯の無い治療、それから歯がなく骨もない方の治療でザイゴマと呼ばれる方法があります。ザイゴマとは頬骨の事で、手術では通常より長い特殊なインプラントを使用します。通常のインプラント治療をするための骨がない方にとっては朗報となります。手術そのものは他のインプラント治療と同じように1日で終了しますので、骨の移植などのことを考えると低侵襲であり時間も少なくて済みます。

しかしながら、この治療方法は高度な技術を要しますので 、この治療を提供している施設は全国でも50施設もないと思います。68,000ある歯科医院のうち、インプラントを実施している施設が2万軒ぐらいと言われています。その中の50施設あるか無しかですからかなり少ないと思います。

私見ですが、医療技術の発展には大きく分けて3つの段階に分けられます。第一段階は、発案者が工夫を重ねて初期の器具や機器と技術を生み出し、動物実験などを経て安全性を確かめた上で最終的に臨床応用をします。第二段階では、その技術が医療に長期にわたり貢献できると考えた方々が取り入れ、臨床データを積み重ね、改善し、徐々に治療の適用範囲を広げていきます。当然ながらこの間に使われてきた器具や機器も改良されてきます。そして最終の第三段階では、治療技術の安全性と有効性が確立された後、安心して多くの施設で実際に使用されるようになり、結果として一般的に普及します。この間に一貫して大事なことは「低侵襲」と「安全性」であることは論を得ません。

さて話はもどりますが、このザイゴマ治療もこうした歴史を辿っており、今は第2段階であろうと思います。その為、他のインプラント治療と比べて導入施設の割合はまだ少ないのではと考えます。これから増えていくかもしれませんが、インプラントをするための骨がなく、どうしても他の選択肢がなくこの治療を検討する場合は、他のインプラント治療より、更に多くの時間をかけて自分に適した施設を調べられることをお勧めします。施設や歯科医師によって使う製品や治療技術や手術の経験値も違います。他のインプラント治療と違い、再治療のハードルがかなり高いと思いますので、ネットで調べる、治療された患者様の声を聞くなどしながら慎重にも慎重を重ねてから受けられることをお勧めします。

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