「院内感染対策」

お読みになられた方もおられると思いますが、先日朝日新聞に『歯科治療進まぬ院内感染対策』という記事が掲載されていました。私の記憶が正しければですが、確か2-3年前にも『院内感染』が大きく報道され、その対策を行うべく多くの歯科クリニックが滅菌器を購入したので企業は特需に沸いたことがありました。あれから比べれば、少しはこうした概念が浸透し感染対策が進んでいるとは思っていましたが、もし実態がここに書かれているようにまだ遅々として進んでいないのであれば大変残念です。

ここの指摘にもありますが、お口の中に入れて治療する器具を患者様ごとに滅菌済み器具に交換しない、また、術者の手袋も交換しないと患者様の感染率が高まります。特に通常血液検査などをクリニックでは行わないので尚更心配になります。こうした設備と手袋の使い捨てには保険治療や自費治療に関わらず費用をかけていただきたいものです。

ではこのような医療施設としての基本ができていないことに対する我々患者側の対策ですが、各クリニックのホームページで滅菌設備の有無を確認する事がまず挙げられます。そして新聞に記載されている歯科医療情報推進機構(https://www.identali.or.jp)のリストも有効なものであると思います。しかしながらこの機構では審査を任意で依頼したクリニックだけの設備のチェックをしていますので、残念ながら全国のクリニックを網羅しているわけではありません。それから、我々が実際の治療の時に衛生士さんや先生方が手袋を交換しているかをよくチェックすることはできます。それと助手の方や衛生士さんが、滅菌袋を開封して診察台の上のトレーに器具を出しているかもチェックすることができます。こうした実際の治療において確認することも重要であるかと思います。

過去に、歯科大学に加えまして300強の歯科クリニックを訪問し設備を見学させていただきました。その中には診察台数が5つぐらいから10数台のクリニックがありました。それらの全ての歯科医院は保険治療とインプラント治療などを含む自費治療の両方をされておられます。そこではこうした滅菌設備は必ずありました。これから考えますと我々の対策の一つとしてはインプラントのような手術を行なっておられる先生方は感染対策を理解されて確実に行なっておられるので、逆に施設選びのポイントになるかもしれません。

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