「ある週刊誌の記事:その2」

前回の続編です。記事の中に『"インプラント治療は、手術が終わってから始まる"と言っても過言ではない。専門的なメンテナンスを受けていないとしたら、インプラントを失う可能性がある。すぐに専門施設に相談すべきだろう。』との記述が有りました。これはこれでその通りであるとは思いますが、私の考えを少し補足させていただきたいと思います。

私は、インプラント治療は、その治療を始めると決めた時から始まると考えます。理由は、インプラント手術を受ける前に、心臓病や糖尿病などの疾患や歯周病などの口腔内の疾患を治療しておかなければならないからです。こうした事前の治療には時間がかかるものもあります。特に歯周病はインプラント手術をする前には完全に治療しておかないと、その菌が悪さをしてその後にインプラント周囲粘膜炎、それに続きインプラント周囲炎の発生率を増加させます。歯周病治療をせずにインプラント治療をしますと、インプラント周囲炎の発生率が5倍になると聞いた事もあります。しかし重要なのは倍率ではなく、このような事前にできる治療を100%実施してからでなくてはインプラントをすべきでは無いと言うことです。事前にすべき治療をおろそかにすると、長期にわたる成功率もしくはインプラントの残存率を下げる事になるからです。

それに加えて、インプラント治療を始める前から、自宅または外出先でできる歯磨きや口腔内衛生を補助する洗口液の使用法などを先生や衛生士の方に教えてもらい実施することをお勧めします。歯のケアは、定期検診により口腔内衛生や噛み合わせをみてもらう「プロフェショナルケア」が重要であると同時に、ご自身が行う「ホームケア」も大切です。

これらは、ご自身の長期の健康と生活の質(クオリティーオブライフ)の向上につながる事ですから、こうした事をキチンと説明してくれるクリニックと歯科医師を選ぶようにしましょう。

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